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軽い喘息でも注意が必要です。

2010.09.01

皆さんこんにちは!!

呼吸器専門医の石田一雄です。

八月最後の日曜日は、静岡県の某市救急センターで日中働いてきました。この時期は、風邪などの感染症は少なくなりますが、子供さんのおたふくかぜが多くいらっしゃいました。あと、喘息の治療不充分の方の、発作来院が多いです。

喘息は、今までの記事にも書いてきたとおり、例外を除き、空気中に漂う様々な微細な異物によっておこる気管支のアレルギー反応で生じた気管支粘膜炎症が病気の正体です。厄介なことに、アレルギー反応というのはいったん生じると体質改善が成立しないと消失しません。体質改善というのは色々健康食品やなにやかやでよく宣伝されますが、医学的に体質改善ができてアレルギーが改善するというのはなかなか難しいのです。ですから、一度生じたアレルギーが原因の病気は何であれ、継続的なお付き合いになります。特に、喘息の場合は、アレルギーで生じる気管支粘膜の炎症が軽いうちは症状が全く消失してしまい、あたかも完治してしまったかのようになる病気です。このような状態が数年~数十年続いた後、誰が見てもわかるような喘息発作が繰り返し生じるようになる病気であることが最近分かってきました。むかし、といっても、今から十数年ほど前までは、喘息の発作症状のある時だけ治療していればよいとかんがえられていたのですが、現在は、喘息と診断したらなるべく軽症のうちから、継続的に治療して、気管支のアレルギー性慢性炎症を完全に抑え込むことが、将来の喘息状態の悪化を防ぐことにつながることが判明しています。

軽い喘息の発作しか起こしたことがないから大丈夫と安心しがちですが、将来的なことを考えると、なかなかそういうわけにはいかないのが喘息の現実ですので、この記事をご覧になって心当たりのある方は、是非、一度専門の先生にご相談されることをお勧めします。

追伸―私の勤務するクリニックにて、診療を受けていただいていた患者さん方へ

突然で大変申し訳ありません。本年8月20日金曜日をもって退職いたしました。当初予定より10日ほど繰り上がってしまい、みなさんに御迷惑をおかけして大変申し訳ありません。

なお、10月1日前後より(数日ぶれるかも知れません)、小田急線新百合ヶ丘駅南口より徒歩1分圏のイトーヨーカドー前のビル(1階がみずほ銀行)4階で開業予定です。

この件についてのお問い合わせについては、私のメールアドレスyasuoishidasusukino1@air.ocn.ne.jp にメールをしていただくか、お渡ししていた生活指導の名刺に載せている携帯電話にご連絡ください。