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呼吸器の病気とイライラ

2010.08.25

みなさんこんにちは。

呼吸器専門医の石田一雄です。

先日、ある喘息の患者さん(初診のときは『もうこれ以上良くならないですよ~。』とあきらめていらっしゃったのですが、幸い、治療を受けていただくようになって症状がなくなり、現在は快適に過ごされています。)のご家族より、『先生、最近は機嫌が良くてとても助かっています。以前は、すごく怒りっぽくて大変だったんですよ~。』と感謝されたことで思い至ったことなのですが・・・・・。

今回は、呼吸器の慢性病である気管支喘息や肺気腫の患者さんのご家族へのお願いです。

呼吸器系の慢性病では、調子が悪い時、患者さんはいつも息苦しい感じや体がだるい感じをいだいていらっしゃいます。こういう状態では、私たちの体の中で交感神経系という神経のグループが活発に働いてきます。交感神経系は、空気の通り道である気管支を拡張するという働きがあり、患者さんの体は、何とか空気をたくさん取りこもうとして交感神経系を働かせるわけですが、困ったことに、交感神経系は、精神をたかぶらせるという働きもあるので、ちょっとしたことでイライラして感情が爆発しがちになります。いつもイライラしていると人間関係が悪化するのは自然の流れですから、家族との関係もギクシャクしがちになります。

 喘息をはじめとする呼吸器の病気というのは、本来なら温厚な方でも、このためにおこる息苦しさなどのためにイライラおこりっぽくなってしまう傾向が強いという点を心にとめていただき、ぜひ、しっかりと治療を受けていただくように患者さんに勧めていただきたいのです。

最近は、喘息や肺気腫の治療も進歩して多くの方が苦しい思いをせずに充実した生活が送れるようになってきています。

患者さんが、自分は病気だからこんなものとあきらめられていらっしゃることも多いので、そのような場合は、ぜひ、ご家族より治療を受けていただくようにお勧めください。

追伸―私の勤務するクリニックにて、診療を受けていただいていた患者さん方へ

突然で大変申し訳ありません。本年8月20日金曜日をもって退職いたしました。当初予定より10日ほど繰り上がってしまい、みなさんに御迷惑をおかけして大変申し訳ありません。

なお、10月1日前後より(数日ぶれるかも知れません)、小田急線新百合ヶ丘駅南口より徒歩1分圏のイトーヨーカドー前のビル(1階がみずほ銀行)4階で開業予定です。

この件についてのお問い合わせについては、私のメールアドレスyasuoishidasusukino1@air.ocn.ne.jp にメールをしていただくか、お渡ししていた生活指導の名刺に載せている携帯電話にご連絡ください。