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今年のインフルエンザについて

2011.02.13

皆さんこんにちは、お久しぶりです。

クリニックを開院してからの、この4ヶ月間ブログを書くのをさぼってしまいました。

これからは、また少しずつ書きはじめますので皆さんよろしくお願いします。

さて、最近インフルエンザが流行しています。 

今回流行しているインフルエンザは、H1N1のA型で、いわゆる新型インフルエンザです。

このインフルエンザの症状の特徴として、

1:インフルエンザは高熱が出るという一般常識が当てはまらないこと。 

 従来のインフルエンザでも、高齢者の患者さんは37度台までの発熱のことがままありましたが、今年のインフルエンザは、従来のインフルエンザと違い、若い方でも38度以上の高熱が出ないことがあります。(先日いらっしゃった30歳代の患者さんは、熱が36度台でした。) 

2:発症して4,5日すると肺炎を起こすことが、従来のインフルエンザより多い事も判明しています。 

 最初の熱が高くないので、単なる風邪と思い、薬局の風邪薬でごまかしているうちに、苦しくなって肺炎になっていたということがあり得るわけです。 

 

熱は高くないけど、なんだか体がだるいとか関節や筋肉痛があるとか頭痛が強いという症状はインフルエンザの可能性が高いので注意してください。 

また、H1N1インフルエンザ感染では、インフルエンザの検査(鼻の奥やのどの奥をこするあの検査です)で反応が陰性だからインフルエンザではないという診断はつけられません。(あの検査の反応が陰性である患者さんがインフルエンザではない確率は、50%未満であるとの研究報告もあるくらいです。)

このため、医師による臨床的なインフルエンザ診断が必要になってくるわけです。幸い、今年から、従来の治療薬であるタミフル・リレンザに加えて、より使いやすく、場合によってはさらに効果的な2種類の抗インフルエンザ薬が使えるようになりました。 

皆さん、おかしいなと感じたら、是非、ご相談ください。