「最新医療機器」と専門医による「医療」

子供の喘息の行く末はどうなるの?

2010.07.27

みなさんこんにちは、呼吸器専門医の石田一雄です。

今回は、小児喘息の予後=行く末についてです。

わたしが、大学生ごろまでは、喘息は子供の病気で、ほとんどが大人になると治るといわれていた時代がありました。その後、小児喘息の患者さんが大人になってからどうなるかという調査が行われ、その結果、以下のことがわかってきました。

小児喘息の6割から7割の患者さんが、中学から高校にかけて、薬が不要な状態(寛解といいます)となります。小児科の先生から、喘息が治ったから通院しなくていいよと言われるわけです。ところが、この状態になった患者さんの約半数は、成人になってから再発することがわかってきました。

以前言われるほど、小児喘息も治るわけではないことが確認されてきたわけです。

私のところに受診される患者さんの中にも、小児喘息があったけど、治っていたといわれる方が結構多いです。

えー、そんなに小児喘息って治らないんだと思われるかもしれませんが、お薬を使用すれば、まったく問題のない日常生活を送れるようになってきていますので、あまり気に病む必要はありません。

また、寛解状態になるには、まず、充分な薬物療法を行っておくことが非常に重要なことも判明していますので、とにかく最善の治療効果をあげるためには、環境設定を行ったうえで薬物療法を充分に行うことが大切ですので、途中で治療を自己中断するのは避けてくださいね。

追伸―現在、私の勤務するクリニックにて、診療を受けていただいている患者さん方へ

突然で大変申し訳ありません。本年8月20日をもって退職することになりました。当初予定より10日ほど繰り上がってしまい、みなさんに御迷惑をおかけして大変申し訳ありません。

なお、10月1日より小田急線新百合ヶ丘駅南口より徒歩1分圏のイトーヨーカドー前のビル(1階がみずほ銀行)4階で開業予定です。

この件についてのお問い合わせについては、私のメールアドレスyasuoishidasusukino1@air.ocn.ne.jp にメールをしていただくか、お渡ししている生活指導の名刺に載せている携帯電話にご連絡ください。