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誤嚥を起こしにくくする食事時の注意

2010.07.25

先日、高齢の男性の方が肺炎を起こして受診されました。

脳梗塞を以前起こしたことがあるとのことで、食事中にむせたりしないかご家族に伺ったところ、むせながら食べているとのことで、誤嚥が原因の肺炎でした。

以前にも、誤嚥が原因で起こる誤嚥性肺炎のことについて書かせていただきましたが、今回は、誤嚥を起こさない食事のときの注意点についてです。

特に、脳梗塞を起こされている方、そうでなくてもご高齢の方は、若いころにはなかった食事の時のむせが生じることがあり、このときに誤嚥が生じる場合があります。

嚥下運動は、よくかむことで準備万端になりスムーズにすすむので、一回に飲み込む量をたくさんにしないで、飲み込む前によくかんで(30回以上)、それから飲み込んでください。

歯の状態が悪いと、どうしてもかむことが億劫になり、数回かんだらすぐに飲み込みがちです。

充分にかまずに、食物を飲み込むと誤嚥が生じやすいので、歯槽膿漏や虫歯のある方は、歯医者さんでよく治療をしていただいてください。

以上、誤嚥を起こしにくくなる食事時の注意でした。